暮らすように旅する京都滞在「庵町家ステイ」

大人が楽しむワンランク上の京都の嗜み

 

シェアチケットマガジン内でも何度か取り上げてきた「京町家一棟貸し宿」。京都の街中に残る古き良き建物と現代の建築技術が融合した宿の形態であり、今や日本人だけでなく、日本の暮らしに触れられるということで外国人にも人気の宿スタイルとなっています。


今回取材させていただいたのは、そんな京町家一棟貸し宿を京都市内で全13棟の運営・管理を行う「株式会社庵町家ステイ」さん。現在の京町家宿泊事業は2013年からスタートし、これまで国籍・年齢問わず、多くの人たちを満足させられる宿として愛され続けています。




"本物であることと、宿泊施設としての快適性を追求し続ける"と話すのは、株式会社庵町家ステイ 代表取締役社長を務める三浦充博氏。今回は三浦氏に同社が手掛ける宿のこだわりや今後の展望を伺うことができたので、早速ご紹介していきたいと思います。


建物本来の良さと快適性のバランス



ー本日はよろしくお願いします!早速ではありますが、御社で手掛けられている京町家宿の特徴・コンセプトなど教えてください。


三浦氏:私たちが提供する宿のコンセプトは"暮らすように滞在する"というキーワードが根幹にあります。その上で、大人でも十分満足していただけるようなクオリティの設備やサービスを提供し、それが当社で手掛ける京町家宿の特徴にもなっていると思います。


ー”暮らすように滞在する”というのは具体的にどのような滞在の仕方を指すのでしょうか?


三浦氏:訪れた地域に住む人々の日常生活に触れられるような滞在だと考えております。だからこそ、真新しい建物を一から建てるのではなく、もともとその地域にあった住居用の建物などを活用し、現代人に馴染む形でサービスを提供しています。


ー宿として提供するにあたり、心掛けていることなどはありますか?


三浦氏:もちろん、ございます。本物であることと、宿泊施設としての快適性というのは常に追求しています。例えば、当社運営のある宿は築80年以上も経っている昔ながらの本物の京町家で、大枠の部分はその当時のものをそのまま活用しています。しかしながら、昔の人と現代人とでは、体型や生活習慣も異なりますし、ましてや外国人のお客様も多く滞在されるので、中身の部分をその当時の状態のまま残しても、宿泊施設としての満足感は決して得られないと思います。ですので、バランスを考えながら、足りない箇所については、リノベーションや設備投資を加えて、宿としての快適性を創出しています。


庵町家ステイでしかできない宿泊体験



ーブームと言ったら少し陳腐に聞こえるかもしれませんが、近年、京町家を改装した宿は京都市内にたくさん増えています。その数ある宿泊施設の中でも、御社の宿でしか味わえない宿泊体験はありますか?


三浦氏:そうですね。競合他社さんがどんなことを宿のサービスとして提供しているのか全てを把握している訳ではありませんが、ハード面で言えば、町家は他の住居形態に比べ、底冷えがひどいと言われていますので、床暖房を導入したり、建物全体の機密性も高くして、冬の寒さに耐えれるようなつくりにしています。また、お風呂はヒノキ風呂を採用し、非日常感を味わいながら旅の疲れをしっかりと癒せるようにしています。ソフト面で言うと、スタッフが宿でお客様をお出迎えし、施設内を丁寧に案内して回ります。案内といっても、ただ宿泊する上での注意点だけを述べるのではなく、建物の歴史やストーリーを交えながら、ご案内しています。


ー一棟貸し宿でもスタッフの方がお出迎えや案内をしてくれるんですね!運営している宿の建物の歴史やストーリーで特に印象的なエピソードはありますか?


三浦氏:京都は本当に歴史が深いので、どの建物も色々と調べれば大変興味深い史実が出てきたりするのですが、特に西陣にある宿は、未だ現役の機織り工房と隣接している職住一体の町家なので、面白いと思います。




ー西陣といえば、「西陣織」が有名ですもんね。


三浦氏:そうなんです。リビングからは手織り工房を眺めることができ、職人の暮らしが今に息づいているのを感じられると思います。また、朝には工房から機の音が「かちゃこんかちゃこん」と壁越しに響いてくるので、機織りの音で目覚めることができます。


ー本当に京都のローカルな暮らしに触れられる宿泊体験ができそうですね。最後に今後の展望についてお聞かせください。


三浦氏:現在、京町家は年々減少傾向に向かっています。今この瞬間も京都の街のどこかで建物が取り壊されていることでしょう。建物の老朽化と持ち主の高齢化に伴い、仕方ないと言ってしまえそれで終わりなのですが、私たちは歴史ある京町家を守り、後世に伝えていきたいと思っています。しかしながら、そのままの状態では誰も買い手や借主などは見つからないので、私たちは旅行者の方に喜んでいただけるような形で京都の町家を守っていければと思っています。繰り返しにはなりますが、町家本来の佇まいと宿泊施設としての快適性。この二つのバランスを保ちながら、50年後の現代人にとっても使いやすい設計、つまりは、あらゆる国籍・年代の人たちに快適に思ってもらえるような宿運営を追求し続けたいです。


ー本日はありがとうございました。今後もどのような京町家が宿として蘇るのか期待しております!


いかがだったでしょうか?三浦社長のお話を伺う中で、京町家、京都の街並みの保全という側面も含め、宿泊事業を展開されているということがとても印象的でした。


京町家が年々減少していく中で、京町家の保全に関する条例についてまさに今協議が行われていますが、やはりその時代に合う形態で残していくことが大事なのかなと感じました。




またこの度、庵町家ステイさんが運営する宿がグッドデザイン賞にも選ばれたそうで、インタビュー中に三浦社長が何度も仰っていた"本物であることと、快適性の追求"という言葉から生まれた宿のデザインが広く認められるきっかけになったのではないでしょうか。


今後もどんな宿がオープンするのか目が離せませんね。京都旅行をもっとローカルな視点で楽しみたい方は是非宿泊してみてください。




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アメリカ法人 ディレクター。宮城で生まれ育ち、大学から東京へ上京し、海外での滞在を経て、今現在は京都で事業を行なっています。あらゆるモノ・コト・ヒトに対する「シェア」の価値を世界中に広めていきます!
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